1940’s LE MONT ST MICHEL Beatiful patched Black moleskin work jacket "V pocket"

1940年代頃の古い年代のLE MONT ST MICHELのブラックモールスキンワークジャケット。

古い年代特有のベロアのような美しい質感のモールスキン生地。その独特な光沢感が魅力的な素材です。ブルーの個体と比べて圧倒的に数が少ないと言われているブラックモールスキン。中でも最も人気の高いLE MONT ST MICHEL製。数々のメーカーが製造しているワークウェアですが、LE MONT ST MICHELはその中でも別格の人気を誇っており、40年代以前の刺繍タグともなればほとんど目にする機会が無くなってまいりました。

襤褸と呼ばれる修繕を繰り返した跡が多々見られる一着。当時の労働環境は現在とは程遠く、日々磨耗していく衣類を、手作業でリペア、修繕し、大切にきていた様子が服を見ただけでも伺えます。一着の衣服をこれほどまでに大切に修繕し、現在でもなお着用できる状態にあるということ自体が当たり前のことではなく、それが故に心奪われるものがあります。似よりではありますが別の生地で施されたリペア箇所はその一部分が全く異なる風合いをみせてくれ、モールスキンという生地の経年変化をこれでもかと体感することのできる一着。間違いなく好き嫌いが分かれる部分ですが、間違いなくこの世に一着しかない個性溢れる個体であることは間違いありません。お金を払えば買えるものでもなく、これまでの時間と、人々の想いによって今ここにある一着。個人的にはデッドストックのものよりも評価せざるを得ないものがあると感じます。

首回りに沿うように取り付けられた大きく湾曲した丸襟もこの当時ならではのディテール。更にこちらは縫製がホワイトカラーのダブルステッチになっており、同色ステッチカラーのモールスキンジャケットよりも更にレア度も高く美しい個体。LE MONT ST MICHELらしい黒地に黄色の刺繍タグにVポケット、ボタンは全て同じウッドボタンが使用されており、おそらくオリジナルのものかと。

言わずもがな、LE MONT ST MICHELのブラックモールスキンは永久欠番かと思います。周りと差のつく一着をお探しの方にオススメしたい一着です。