NEW BALANCE 574 BLUE 27.5CM U.S.A.

574は、ニューバランスのスニーカーの中でも定番モデルとして根強い人気を誇る製品。
トレイルランニングのための靴として発売され、山道をも走れるクッション性の高いミッドソールやグリップ力に優れたアウトソールを採用している。デザイン面においては、メッシュ&スエードアッパーやデカNロゴなど90年代前半のニューバランスを象徴するディテールが特徴。他のシリーズよりも手頃な価格で販売されていることもあり、世代を問わず多くの人から支持され続けている。

574のアッパーは、スエードとメッシュ素材で構成されている。これはニューバランスの定番とも言える組み合わせで、スエードをメインとしながら、甲に当たる部分や履き口サイド、シュータンなど適所にメッシュを施すことで通気性に優れた快適な履き心地を実現。一方スエード素材は雨に強い特性を持つほか、履いていくうちにどんどん持ち主の足に馴染んでいくというメリットがある。
ニューバランスのスニーカーを象徴するディテールと言えば、サイド部分に施されたNマーク。このNマークは、モデルによって大きいものと小さいものがあり、“デカN”や“チビN”といった俗称で呼ばれている。デカNはクラシカルなモデルに採用されることが多く、90年代後半まではメインで使用されていた。一方でチビNは90年代後半に採用されるようになったもので、ハイテク系のモデルに多く見られる。ベーシックなデザインの574は、デカNロゴを採用するモデル。ちょっとした古めかしさを感じるデカNロゴだが、90年代を思わせるディテールが逆に今のトレンドにマッチしているとも言える。
丸みのあるシルエットは、574の最大の特徴と言っても大げさではない。ニューバランスのメインラストには「SL-1」と「SL-2」の2種類があり、574ではSL-2のラストを採用している。細身シルエットのSL-1に対し、SL-2はトゥ部分が幅広でゆったりとしたシルエットが特徴。これによってウィズが比較的ゆとりあるつくりであるため、足幅の広い日本人の足型に合いやすいラストだ。そもそも574を含むニューバランスの500シリーズは、デコボコの山野を走るために開発されたトレイルランニングシリーズ。どしっとした横幅のあるシルエットにすることで、安定感のある歩行や走行を可能としている。
574では、ミッドソールに「ENCAP(エンキャップ)」という独自のテクノロジーを搭載している。ENCAPは、衝撃吸収性に優れたEVA素材(樹脂)を頑丈なポリウレタン素材に封入した構造。ふわりとした軽さに加え、ハイレベルの安定性とクッション性を実現する。ゴツゴツとしたアウトソールのトレッドパターンも特徴的で、優れたグリップ力は非舗装路においてもしっかりと地面を掴む。