1980's AW STONE ISLAND PADDING JACKET by MASSIMO OSTI
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¥398,000 - 定価
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¥398,000
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COLOR : NAVY
SIZE:XL 着丈78cm 肩幅63cm 身幅70cm 袖丈60cm
MATERIAL : POLYAMIDE 95% POLYURETHANE 5%
1980年代、Massimo Osti(マッシモ・オスティ)期のSTONE ISLANDが持つ“実験と実用の同居”を、最も分かりやすく体現しているのが、このパディングジャケットです。目に入った瞬間に伝わるのは、当時のスポーツ/ワーク/ミリタリーの文脈を横断しながら、単なる防寒着に留まらない「道具としての服」を作ろうとした設計思想。現代のダウンや中綿ジャケットが“軽さ・シルエットの整い”へ寄っていく一方で、この個体は、構造と機能がそのまま表情として残っており、80年代のSTONE ISLANDらしい無骨さと知性が同居しています。
まず特徴的なのが、深いネイビーのボディと、見る角度で陰影が変わる独特の質感です。表地はハリがあり、きめ細かな織りの表情が出ているため、ただのナイロン的な軽さだけではなく、しっかりとした存在感があります。さらに中綿入りのボリュームが加わることで、着たときの立体感が強く、アーカイブならではの服の輪郭が際立ちます。加えて、襟は起毛感のある異素材に切り替えられており、視覚的にも触覚的にもコントラストが効いています。首元に触れる部分が切り替えになっている点は、デザインとしてのメリハリだけでなく、着用時の快適性にも直結するディテールです。
前面の設計も非常に面白いです。いわゆる“ただポケットが多い”ではなく、用途が分かれている配置になっています。上部には大きめのパッチポケット、下部にはフラップ付きのポケットが左右に入り、さらにその上にハンドウォーマー的に使えるポケットもつきます。つまり、収納の階層が複数あり、着用時に手を入れる位置・物を入れる位置が自然に分かれる作りです。オスティ期らしいのは、こうした機能配置がギアっぽさを強調するための装飾ではなく、日常の動線として成立していること。街着として着た時の利便性が高く、それでいて、ポケットの段差やステッチの走り方がそのままデザインの陰影になる。結果として、静かな存在感が生まれています。
フロントはボタン仕様で、ボタン自体も当時らしい表情を持っています。ジップ前提の現代的なアウターと違い、ボタンの間隔や前立てのボリュームが“服の面構え”を決める要素になっており、閉めた時のクラシックさと、開けた時のラフさの両方が成立します。また、裾にはドローコードが通っており、シルエット調整が可能です。中綿入りのアウターは裾の逃げ方で印象が変わりますが、この個体は絞って丸みを強めても良いですし、緩めてストンと落としても成立します。スタイリングの幅が広いのは、アーカイブの中でも強いポイントです。
そして何より、STONE ISLANDの象徴であるスリーブバッジがしっかり付属しています。2点留めのボタンで固定される仕様は、見た目のアイコン性だけでなく、交換・取り外しが前提の「機能的な記号」として成立しているところが重要です。この“記号が道具として組み込まれている”感じは、まさにSTONE ISLANDの核であり、Massimo Ostiが目指した工業的な衣服観に直結します。
内側の作りからも、当時の設計思想が伝わります。中綿のキルティング構造が見て取れ、保温性と形状保持の両面を担っています。また、内タグには**「C.P. COMPANY」表記が確認できます。これは単なるラベルの話ではなく、当時のイタリアン・スポーツウェア/ガーメント文化の中で、STONE ISLANDが生まれてきた背景を感じさせる要素でもあります(少なくともこの個体の“現物の仕様”として、C.P. COMPANY表記が存在しています)。さらにサイズ表記はXL**が確認でき、着丈・身幅のバランス的にも、今の気分でしっかりアウターとして成立するサイズ感が期待できます。
このジャケットの魅力を一言でまとめるなら、「80年代のSTONE ISLANDが、まだ“ブランド”より先に“発明”として存在していた時期の空気を、着用できる形で残していること」です。派手なグラフィックや過剰なギミックに頼らず、素材・構造・配置で説得する。着た時に初めて分かる合理性があり、それが同時にデザインとしての格になる。そういう服は、探してもなかなか出てきません。
現代のワードローブに落とし込むなら、パンツはウールスラックスでも、ミリタリートラウザーでも成立します。足元をレザーに寄せればクラシックに、スニーカーに寄せればスポーツ寄りに振れる。ネイビーの深さと襟の異素材、そしてポケットの段差が、どの方向に振っても“ただの中綿ジャケット”に見せない強さを持っています。
「1980’s AW STONE ISLAND PADDING JACKET by MASSIMO OSTI」。
これは“古いから価値がある”のではなく、構造が今見ても新しいから価値がある一着です。アーカイブとしての魅力と、日常で着られる実用性が同居している点こそ、この個体の決定的な強み。サイズも含め、条件が揃う機会は多くありません。手に取れるうちに選ぶ価値がある、STONE ISLANDの核心に触れられるピースです。


