Made in France Nouvelles Galeries switching jacket

Made in France Nouvelles Galeries switching jacket

フランスの老舗百貨店「Nouvelles Galeries（ヌーベル・ギャルリー）」のプライベートラインより、90年代頃に製造されたと思われるユニークな切り替えブルゾンが入荷しました。トラッドとポップ、ミニマルと装飾性。それら相反する要素が絶妙なバランスで融合した、ヨーロピアンヴィンテージらしい“粋”を感じさせる一着です。

生成りがかったアイボリーのボディに、袖と襟にはグリーンを、内側や背面の切り替えには深めのレッドを配色した、まさにカラーリングの妙が光るデザイン。いわゆるマルチカラーながらも色数を抑え、どれもくすみ感のあるトーンに統一されていることで、奇抜にならず落ち着いた印象を与えてくれます。ヨーロッパらしい色使いのセンスが端々に感じられる秀逸な配色です。

襟元から前立て、そして裾にかけて走るレッドのパイピングが控えめなアクセントになっており、ボタンやジップなどの金具はすべてナチュラルカラーで統一。カジュアルながら、細部にわたる意匠の積み重ねが、全体をどこか“品のある”佇まいに引き上げています。

裏地にはクラシックなチェック柄を採用。赤・緑を基調としたタータンチェックは、フレンチカジュアルやアイビーライクな着こなしにも好相性。フロントを開けて着た際にチラリと見えるチェックが、スタイリングに奥行きを与えます。

シルエットはややゆったりとしたボックス型。裾と袖口にはゴムギャザーが入り、丸みを帯びた独特のフォルムを描きます。裾のテンションが強すぎず弱すぎずで、インナーの丈やパンツとのバランス調整も容易です。

収納面では、フロントにフラップポケットを2つ装備。ポケット口には赤のトリミングが施されており、実用性と装飾性を両立させた作り。袖口はボタン式のアジャスト仕様で、袖まくりもしやすく季節の変わり目にも柔軟に対応します。

バックスタイルも抜かりなく、背面の脇部分にはレッドの切り替えラインが走っており、前面と後面で表情が異なるのも面白いポイント。シンプルに見えて一癖ある、そんな仕掛けが全体の完成度を高めています。

素材はコットンをメインに使用しており、ほどよい厚みと張り感がありながら、軽やかな着用感。通年通してレイヤードしやすく、Tシャツやシャツの上からライトに羽織るもよし、冬場にはインナー使いすることも可能です。

「Nouvelles Galeries」は、かつてフランス各地に存在した由緒ある百貨店。大衆的な価格帯でありながら上質でセンスある商品を多く取り扱っていたことでも知られ、現地では親しみと信頼を集めていた存在でした。そのプライベートレーベルから生まれた本アイテムも、日常着としての機能性と洒脱さを兼ね備えた、まさに“ありそうでない”ヴィンテージウェアの好例です。

今、改めて注目されている90年代のユーロカジュアル。ブランド名やトレンドに左右されず、色・形・構成すべてにおいてセンスが光るこうした一着は、長く付き合えるワードローブの定番として、きっとあなたのスタイルに寄り添ってくれるはずです。