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1950S USAF B-15C FLIGHT JACKET PATCHED KOREAN WAR

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COLOR : NAVY

SIZE:38 着丈60cm 肩幅45cm 身幅58.5cm 袖丈63cm

MATERIAL : NYLON

1950S USAF B-15C FLIGHT JACKET PATCHED KOREAN WAR

1950年代初頭、空の英雄たちが纏ったのが、この B-15C フライトジャケット でした。

革製フライトジャケットが主流だった第二次世界大戦を経て、素材革命の波はミリタリーウェアにも押し寄せます。ナイロンという新素材の誕生により、軽く、強く、そして防寒性を備えた新世代の装備が誕生しました。その最先端に位置したのが、アメリカ空軍の象徴ともいえるB-15シリーズ。その中でもこの「C」タイプは、短い期間しか製造されなかったため、今では“幻”と呼ばれる存在です。


B-15C フライトジャケットは、従来のオリーブドラブではなく、空軍独自のアイデンティティを象徴する「エアフォースブルー」を採用しています。冷戦の始まりとともに、陸軍航空隊から独立したアメリカ空軍が、空を支配する時代の象徴として生み出したこのカラーは、金属的な光沢を帯びたナイロンの質感と相まって、空の色をそのまま纏ったかのような美しさを放ちます。わずか数年しか存在しなかったこのブルーは、戦場の空と兵士の誇りを映した色。その希少性はもちろん、今もなお視覚的に強烈な印象を残す特別な色です。


外装には高密度ナイロンシェルを使用。ムートン襟はフライト中の防寒と防風を兼ね、チンストラップを留めることで冷気を完全に遮断します。ボディの膨らみと袖のバランスは完璧で、羽織るだけで立体的なフォルムを描く。これこそ、機能性から生まれた“美”と言えるでしょう。現代のファッションブランドがどれだけこの構造を再解釈しても、当時のオリジナルが持つ重量感と存在感には到底及びません。


このジャケットには、実際に使用されたワッペンが残されています。飛行部隊の誇りを象徴するエンブレムは、一着ごとに異なるストーリーを語ります。時を経た刺繍の褪色は、単なる経年変化ではなく、空を駆け抜けた者たちの“痕跡”そのものです。B-15C フライトジャケットの中でも、こうしたパッチ付きの実物がオリジナルコンディションで残ることは極めて稀であり、まさに歴史を手にするような感覚を味わえます。


このB-15Cが持つもうひとつの伝説、それがマリリン・モンローのエピソードです。1954年、朝鮮戦争終結直後に彼女が慰問のため米軍基地を訪れた際、このB-15Cを羽織って兵士たちの前に立ちました。笑顔で歌い、踊り、空軍兵たちに束の間の安らぎを与えたその姿は、多くの写真に残されています。あの象徴的なシーンは、フライトジャケットが“軍服”から“文化”へと変化した瞬間でした。

その日以来、このジャケットは「勇気」「自由」「アメリカの美学」を象徴する存在となり、単なるミリタリーウェアの枠を超えて語り継がれています。


本個体は、当時のままの形を美しく保った38サイズ。ムートン襟の毛並みは豊かで、光沢を残したナイロンシェルは、70年以上の時を経てもなお艶やかです。袖と裾のリブも良好な状態で、すべてのパーツが生きています。触れた瞬間に伝わる重量感と空気を含んだような柔らかさは、現代のレプリカでは決して再現できない質感。単なるヴィンテージではなく、時代の空気を封じ込めた“生きた布”なのです。


着用すると、立体的なショルダーラインが自然に体を包み込み、やや短めの着丈が抜群のバランスを作ります。ジッパーを閉じれば力強く、開ければ余裕のある佇まいへ。襟のムートンが首元を柔らかく縁取り、エアフォースブルーの深みが光を受けて表情を変える。無骨さと上品さを併せ持つこのジャケットは、ヴィンテージを超えて、まさに「完成されたデザイン」と呼ぶにふさわしい。


B-15C フライトジャケットは、機能が形を生み、形が美を宿した究極の実用服です。

それが70年の時を超えてなお魅力を放ち続ける理由は、単に希少だからではありません。着る者の内側に“物語”を呼び覚ます力を持っているからです。パイロットたちの誇り、マリリン・モンローが見せた笑顔、空の向こうに広がる自由への憧れ。そのすべてを一着に凝縮したアメリカン・クラシックの到達点。


今なお語り継がれる伝説のアウター、B-15C フライトジャケット。

歴史と機能美、そして永遠のスタイルを纏う、真のヴィンテージをぜひあなたの手に。