1940's BRITISH ARMY SAS BRUSHSTROKE CAMOUFLAGE WIND PROOF SMOCK SIZE:2

1940年代に生まれた “BRITISH ARMY SAS BRUSHSTROKE CAMOUFLAGE WINDPROOF SMOCK”。本個体のような 完全オリジナルのボタンフロント仕様 × 貴重なサイズ2 は、もはや市場でほとんど見かけることのない特別な存在です。Windproof Smock は、英国特殊部隊SAS が北アフリカ戦線で大胆な奇襲作戦を遂行するために開発した、いわば“特殊部隊という概念そのものを形にした服”。従来の軍服の重さや機動性の低さを打ち破り、どれだけ過酷な環境でも軽快に動けるよう追求された結果、風を遮る軽量コットンと独特の迷彩が採用されました。

その迷彩こそが、現在ではアートピースとしても評価される ブラッシュストロークカモフラージュ。まるで大きな筆で大胆に描いたような有機的なストロークと、ブラウン・カーキ・オリーブの色面が重なり、砂漠や岩肌、乾いた植生に完璧に溶け込むよう設計されたパターンです。機能性を追求したはずが、結果として現代アートのような抽象的美しさが宿り、今見ても異様なモダンさを放っています。

そして、このスモックが希少な理由のひとつが、多くの兵士が戦後に“ジップ化”などのモディファイを施してしまったこと。過酷な任務に用いられたため、オリジナルのボタン仕様を保った個体は非常に少なく、さらに着やすい“サイズ2”ともなると、世界的コレクターでも何年待っても出会えないレベルです。サイズ2は現在のファッションにも完璧に馴染み、シルエットの美しさ、着用時のバランス、扱いやすさの観点から最も高く評価される“ゴールデンサイズ”。そのため現存数が極めて少ないのに加え、需要だけが世界中で高まり続けています。

生地は風を防ぐ軽量コットンドリル。70年以上の経過によって柔らかく馴染み、色落ちした迷彩は自然の風景の一部のような深いトーンになっており、これは“本物の経年変化”を味わえるヴィンテージならではの魅力です。新品の軍物やレプリカでは絶対に再現できない、無数の物語と時間が染み込んだ質感が宿っています。

このスモックの魅力は、ただの古い軍服にとどまりません。戦術・機能性・デザイン・芸術性・歴史が極めて高いレベルで融合した、ヴィンテージミリタリーの中でも特に完成度の高い一着。自然の中に立てば背景と溶け合い、街中では一転してアートのような存在感を放ちます。その佇まいは、軽井沢のような土地とも相性抜群。自然と文化が混ざり合う場所では、こうした“歴史ある機能美”がひときわ映えます。軽井沢を愛し、戦後のミリタリーウェアを日常着として楽しんだジョン・レノンの姿が脳裏をよぎるほど。彼が愛した土地でこのブラッシュストロークスモックを羽織れば、どこか同じ空気を纏えるような不思議な説得力があります。

この一着は、第二次世界大戦という時代背景、SASという特殊部隊の文化、美しいブラッシュストローク迷彩の誕生、現代におけるアート的評価、そのすべてが凝縮された“歴史の象徴”。オリジナル仕様 × サイズ2という条件が揃った個体は、今後手に入る保証のない、まさに一生モノのヴィンテージです。